東日本大震災で被災された皆様方へ

東日本大震災で被災された方々に、心からお見舞い申し上げます。

私が子供の頃(昭和34年9月26日)、私が住んでいた名古屋は、伊勢湾台風に直撃され、多くの家が流されたり倒壊して、5000名以上の方が亡くなったり、行方不明になりました(死者4697名、行方不明者401名)。私の家も、一階の天井近くまで水につかり、家の前を濁流がゴーゴーと音を立てて流れ、貯木場にあった大きなラワン材の材木が次々と家の前を流れていきました。すさまじい暴風と洪水の恐ろしさは、今でも鮮明に記憶に残っています。服も、おもちゃも、家財道具も、全て流されてしまいました。

数日して、救援物資の段ボールが届きました。子供服も入っていて、腕を通した時の暖かさとうれしさは、今も覚えています。

東日本大震災の津波の映像は、あの伊勢湾台風の記憶とそっくりでした。恐ろしい思い出がよみがえってきました。同時に、救援物資を送って頂いた方の暖かい気持ちも思い出しました。

被災された方の力に少しでもなりたいと強く思いました。弁護士としてできることを少しでもさせて頂こうと考えました。私たちに何ができるか事務所の仲間と話し合いました。まず、事務所のホームページで最低限のことをお知らせすることにしました。わずかなことしかできませんが、氾濫している多くの情報を整理し、インターネットが使える環境であれば、少しでも利用しやすいものを使って頂きたいと考えました。

また、事務所で電話の無料相談も行うことにしました。私たちの法律事務所は、多くの保険会社の仕事をさせて頂いています。保険関係の運用や基準などは、少しは分かります。これまでの弁護士の経験で、土地・建物の権利関係や、会社の経営、労働問題、借金や補償のことなども、ご相談に乗ることはできます。お困りなことやご心配なことがあれば、何なりともお気軽にお尋ね下さい。

私たちに、お手伝いできる機会を与えて下さい。ご連絡をお待ちしています。

平成23年4月15日 弁護士 藤田 哲

原子力損害の賠償について

福島原子力発電所の事故に起因する損害賠償の枠組みが、徐々に明らかになってきました。関連するウェブサイトを、定期的にご確認ください。たとえば、以下のサイトが参考になります。
  1. 文部科学省関係

  2. 弁護士会関係
    • 福島県弁護士会による被災者ノート
      福島県弁護士会が、原子力損害の賠償請求をするためのツールとして作成した「被災者ノート」です。中間指針に定められた損害の項目ごとに、事実関係を整理することができます。ぜひ、ご活用ください。
      福島県弁護士会 震災関連情報 被災者ノート
    • 日本弁護士連合会 損害賠償請求マニュアル
      日本弁護士連合会が作成した、原子力損害の賠償請求をするためのマニュアルです。近日出版予定です。
      日弁連 原発事故損害賠償マニュアル

生活支援情報

被災者の皆さま方にとって今後重要となるのは、一日も早く生活基盤を調えることではないでしょうか。とは言っても、今回の震災で被災した方々の物的・経済的な被害は計り知れないほど甚大であると考えられます。
そこで、官民が総力を挙げて皆様方の復興を支援すべく、現在、手探りながらも様々な制度やサービスを立ち上げつつありますので、これらを有効に活用され、皆様の生活支援の一助にしていただければ幸いです。
  1. 法的支援情報

  2. ポータルサイト
    情報収集には、各種ポータルサイトをご活用ください。
    Yahoo! JAPAN 復興支援 東日本大震災
    Google 東日本大震災(東北地方太平洋沖地震)
    助けあいジャパン

事業者向け復興支援情報

震災の影響を受けた事業者の方々には、資金繰り、雇用関係などで、多くの問題に対処しなければならないことが予想されます。まずは、公的な制度の利用を検討してください。
  1. 借入金等の返済猶予
    金融庁や経済産業省から、金融機関・リース会社に対し、返済猶予等に柔軟に対応するよう要請がなされています。まずは、金融機関・リース会社の窓口にご相談下さい。

  2. 手形決済の猶予
    銀行の不渡処分・取引停止処分を回避するため、支払銀行に対し、決済資金不足が震災に起因することを届け出て下さい。手形交換所の特例により、不渡処分が猶予されます。
    ただし、猶予期間は1か月程度と考えられるので、その間に決済資金を準備することが必要となります。


  3. 新規融資及び信用保証
    新規のつなぎ融資に関しては、日本政策金融公庫・商工組合中央金庫が、災害復旧貸付やセーフティネット貸付を行っています。
    また、信用保証に関しては、信用保証協会が、災害関係保証を行っています。
    新規融資や信用保証の申込みの際には、「罹災証明書」が必要となる場合があるので、市区町村に申し込んで下さい。
    まずは、日本政策金融公庫・商工組合中央金庫・信用保証協会の窓口にご相談下さい。


  4. 事業の休業・労災保険
    被災により事業の休業を余儀なくされた場合、雇用調整助成金、雇用保険失業給付が利用できます。
    また、従業員が、仕事中又は通勤途上で、地震や津波により被災した場合、労災保険の対象となります。
    まずは労働局の窓口にご相談下さい。

保険関係の情報

地震や津波、噴火などによる大規模災害では、その損害は莫大となるため通常の損害保険や生命保険では保険金の支払いが行われないことになります。

もっとも、地震や津波を想定した地震保険、特約として地震・津波災害を対象とした損害保険などは、地震・津波災害による損害について保険金支払いの対象となります。

また、各生命保険会社では、今回の大震災の被災者には地震による免責条項等は適用せず、災害関係保険金・給付金の全額を支払うことを決定したため、保険金の給付を受けることができます。

  1. 保険の種類
    地震保険、火災保険、賠償責任保険、車両保険(自動車保険)、生命保険などが問題になります。
    • 地震保険の仕組み
      地震保険とは、地震保険は地震・噴火またはこれらによる津波を原因とする火災・損壊・埋没または流失による損害を補償する地震災害専用の保険です。また、日本損害保険協会は、地震保険の証券を紛失したなど、契約された保険会社がわからない方の相談窓口を設置しています。
      日本損害保険協会 - SONPO | このたびの地震により被災された皆様へ

    • 火災保険の仕組み
      火災保険とは、火災やその他の災害などによって、建物や家財など(事業用建物の場合は什器・備品など)に損害を生じた際に、補償をすることを目的とした保険です。
      なお、地震や津波、噴火などによる大規模災害は対象とならないため、これらの被害へ対応する場合には、地震保険を追加する必要があります。

    • 車両保険(自動車保険)
      車両保険とは、衝突や盗難などの偶然な事故によって、車両に損害が生じた場合に補償することを目的とした保険です。
      なお、地震や津波、噴火などによる大規模災害は対象となりません。

    • 賠償責任保険の仕組み
      賠償責任保険とは、個人が日常生活の中で、第三者に対して身体や物品に法律上の損害を与えてしまい、賠償責任を負った場合に備える保険です。
      なお、法律上の賠償責任がなければ賠償責任保険の保険金支払い対象とはならないので、例えば地震などの自然災害を原因とするような事故については対象となりません。


    • 生命保険
      生命保険とは、人間の生命や傷病にかかわる損失を保障することを目的とする保険です。
      また、生命保険協会では、今回の地震により被災された方が加入していた生命保険会社がわからず保険金の請求を行うことが困難な場合等において、生命保険会社に契約有無の調査依頼を行う対応(災害地域生保契約照会制度)を行っています。

      (社)生命保険協会|災害地域生保契約照会制度の開始について

  2. 損害保険会社の対応について
    代表的な損害保険会社の対応です。

  3. 生命保険会社の対応について
    代表的な生命保険会社の対応です。

公開されている法律問題Q&A

東日本大震災によって、様々な法律問題が発生することが予想されます。
弁護士等が作成したQ&Aが無償で公開されていますので、ご覧ください。
  1. 新日本法規
    新日本法規から出版された書籍が、同社のウェブサイトにて、無償で公開されています。
    Q&A災害時の法律実務ハンドブック 目次
  2. 商事法務
    商事法務から出版された書籍が、同社のウェブサイトにて、無償で公開されています。PDFファイルも取得できます。また、雑誌NBLに掲載された論文を読むこともできます。
    地震に伴う法律問題Q&A
    NBL 災害対策等関連記事
  3. 日弁連
    日弁連が、東北地方太平洋沖地震の発生に伴い生じる様々な法律問題に対応するため、上記1のハンドブック(新日本法規のもの)の設問及び回答を簡略化するとともに編集し直し、今回の震災に特有と考えられる津波災害と原発災害の設問、回答を追加したものです。詳細な解説は、新日本法規のハンドブックをご確認ください。
    東日本大震災法律相談Q&A

公の機関による情報

  1. 国の省庁等

  2. 中部地方の地方自治体
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